言葉を紡ぐだけ

 物事に取り組む時、私はいつだって机に座ってペンを握ることから始めている。
 特段意識しているわけではないのだけど、やや硬い紙にペン先を滑らせて、自分の書いた文字を並べる、もう十何年も繰り返してきた在り来たりを再現することで、何処か気持ちの切り替えにつなげられているとか、そんな気がする。
 もともと文章を書くことはそれなりに好きで、だから続けられやしないのに、こうして今日だって慣れないキーボードを叩いている。これを繰り返すことが出来れば、何か私も変われることが出来るのだろうか。何となく未来の自分に夢を託して、とりあえず文章を書き始める端緒はこのあたりで終わらせます。さようなら。

あれどあれど

 何かをしたいとか考えて、でも始めるのにも何かきっかけが欲しいなとか考えて。理由ばっか見つけて、探して、気づけばそれが目的になって、何もしない。その繰り返しの賜物が、たぶん、今。崇高な想い語る前に、まずは何か始めなきゃって、そんな当たり前のことに気づいてはいてもなかなか始められないものです。

 取り敢えずのきっかけになってくれれば、と。そんな想いを馳せてみながら、駄文を打ち込みつつ再開の狼煙といたします(挨拶)

 

 ◇

 

「なんだって、理由は欲しいものなんですよ」

「なんで? 納得できないから?」

「自分から動くのが億劫だからです」

「なるほど。自堕落の極み」

「やる時はやるから、ノーカンでお願いします」

「口だけじゃん」

 

 こんな幻聴が聞こえてくるから、きっと私は今も正常。もう10年はこんな感じで生きてる。

 せっかくブログ再開したんだし、9月以降に参加したライブのレポートでも書き残したいなとか、そんな戯言を残しておきます。

 有言不実行。為さないように。

【備忘録】パスピエ「PSPE TOUR 2021 KAIKO」

 大阪には大切なライブハウスがいくつもあって、数年離れたとしても、好きなバンドを観にライブハウスに訪れられる。

 今日もきちんと、あの日の続きにあるんですね。

 

 以下、2021年7月4日になんばHatch行われたパスピエ「PSPE TOUR 2021 KAIKO」の鑑賞備忘録です。

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【備忘録】MY FIRST STORY「STORY TOUR 2021 continuation of the story」@Zepp Osaka Bayside

 ユニバーサルスタジオジャパンを尻目に走る電車には、おそらくこれから同じ時間を共有しようとしている人たちがあちらこちらに点在しています。多くの人たちが期待に胸膨らませ降りていく夢の国の最寄り駅を意に介さず、がたがたと車両に揺られながら終点へと、ある意味では私たちも夢の国へと運ばれていきます。
 令和三年。夏。未だ疾病の蔓延る暗澹たるこの世の中で、それでも海岸線のライブハウスは轟音を、眩耀を、夢を、今日もあの日と変わらず弾けさせていました。

 以下、2021年7月3日に行われたMY FIRST STORY「STORY TOUR 2021 continuation of the story」の鑑賞備忘録です。ライブ内容、およびセットリストに対しての記載もありますので、ネタバレの存在をご留意いただけると幸いです。

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【雑記】2021年1月を振り返って

 節目と云うものは動く理由に託けるには最適だと思うのです(挨拶)
 ブログを開設した当初はもう少し記事を投稿する予定ではあったのですが、理想と現実はなかなか合致しないものでした。言葉を残すという意味ではそれなりにもう少し理由を見つけることはできていたのですが、そこから行動に移さない理由を見つけるのもまた上手でして。結局のところ、怠惰をのさばらせてしまっていたのかなぁ、と。年明け早々反省点が多い一か月となってしまいました。

 さて、閑話休題。2021年1月が終わってしまいました。
 思い返せば2020年の始まりの際はそれなりに高まる思いもありまして、たとえばDOESや東京事変の活動再開、9mmの全国ツアー、そしてやっぱり東京五輪にはそれなりに期待しているところがありました。
 しかし、蓋を開けてみれば疾病の流行やそれに伴う世界の暗澹。個人的に2019年は人生史上最低な一年と銘打っていたのですが、2020年もそれに勝るほどの最低な一年でした。年の後半にはそれなりに希望も見えてきたような気がしていたのですが、結局それも一時のものに過ぎず。覚悟していたとは言え、年末フェスの中止は結構堪えるものがありました。
 そして、そんな2020年が明けて、2021年。少しは希望が見えてくるかと思っていたのですが、それでもやはり陰りは完全に晴れていないといったところですね。。

 前置きが長くなってしまいましたが、以下、2021年の個人的な振り返りです。

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【ライブ鑑賞レポート】ONAKAMA 2021

 私がONAKAMAの3バンドの存在を知ったのは、かれこれ6年前、2015年のことです。当時の私はとにかく格好良い音楽を聴きたくて聴きたくて、それでオーラルの起死回生STORYやブルエンのDAY×DAY、フォーリミのmonolithあたりを知って、それで一日中ずっと聴き続けるみたいな生活を送ってきました。 以来、アルバムツアーや各バンドが主催するイベント、フェスでも率先して観に行くなど、その背中はずっと追ってきたんじゃないかなと自負しています。
 6年も追いかけ続けてきたのだから、当然ONAKAMAという存在も知っていました。2016年、新木場STUDIO COASTにてTHE ORAL CIGARETTESBLUE ENCOUNT04 Limited Sazabysの3バンドが対バン。その発表を観たときに、関西でやってくれないかなと非常にやきもきしたのは今でも覚えています。もともと3バンドはインディーズ時代から物凄く仲が良く、だからこそこの3バンドだけで構成された対バンライブってのはいったいどういうものなのか、何としても見たかったのです。しかし、結局見ることは叶いませんでした。
 それ以降、ONAKAMAという名前は各バンドが時々話題にあげるものの、その開催が宣言されることはありませんでした。オーラルが開催したPARASITE DEJAVUやフォーリミが開催したYON FES、あるいは全国各地で開催されているフェスなんかでも3バンドが同じ日に見れることはありました。それでも、やっぱりONAKAMAには何処か、あこがれを5年間抱き続けていたのだと思います。
 そして、去年。ついに5年ぶりにONAKAMAが開催されることが決まりました。今回は各バンドの所縁のある地のアリーナでツアー形式。関西もオーラルがいるので、開催が決定しました!
 そこからは死に物狂いでチケットを確保し、体調管理に気を付け、かつONAKAMAが無事開催されることを祈り続ける毎日。そして、ついにその日を無事迎えられました!

 以下、2021年1月31日に行われたONAKAMA 2021@大阪城ホールの鑑賞レポートです。ライブ内容、およびセットリストに対しての記載もありますので、ネタバレの存在をご留意いただけると幸いです。

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【備忘録】amazarashi 「末法独唱 雨天決行」

 令和二年。思い返してみれば、最低最悪な一年だったと思います。さも当たり前のように続いていくと思っていた日常。そんな日常が次第に壊れ、いつしか街からは色が失われ。シャッターの閉まりきった表街道には、道を急ぐ私一人。しかし、それすらも序章に過ぎなかったと語れば、後世を生きる人に虚無感が伝わるだろうと思います。
 遣る瀬無さ。不甲斐なさ。日を生きるたびに、募りに募っていく負とすら呼べそうもない中身のない感情。しかしそれも仕方ないことだと偽りの諦念でごまかして、令和2年という時を消費していきました。
 そんな言葉にすらならないような感情を。令和2年という史上最低な一年を。今後決して忘れぬように、少なくとも生きた証を遺しておくように。amazarashiは私たちにこの曲を届けてくれたのだと思うんです。

 以下、2020年12月12日に行われたamazarashi 「末法独唱 雨天決行」の鑑賞備忘録です。ライブ内容、およびセットリストに対しての記載もありますので、ネタバレの存在をご留意いただけると幸いです。


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